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建築豆知識 −地盤について−

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建物をどんなに丈夫に造っても、それを支える地面が軟弱ではまさに「砂上の楼閣」−建物は沈下してしまいます。床が傾く、扉や窓がきちっちと閉まらない・・これらはみな地盤の強さに見合った基礎の設計をしなかったための不具合です。こんな後悔をしないためにも地盤について知り、適切な基礎、必要であれば地盤改良をすることが大切です。




■地盤の種類


地盤は岩と土によって構成されています。土の種類はその粒度の大きさによって分けられますが、大きく分けて砂質と粘土質に分かれます。砂質は粒の一つ一つが均一に並び、それぞれの隙間が少ないため含水率が低く変形しにくい構造になっています。一方、粘土質は粘り気があり隙間が多いため圧力がかかると空隙内の水分や空気が外に出るため変形しやすい性質があります。




■強さ


地面の強さを地耐力といいます。この地耐力が建物の単位面積あたりの重量より小さいと建物は重さで沈下してしまいます。これを圧密沈下といいます。全体が均一に沈下するのであれば構造的に問題はありませんが、地盤の強さにばらつきがある場合、建物は不揃いに沈下します。これを不同沈下といい、建物にゆがみなどを生じさせ構造的に問題があります。地盤の強さの簡易判別法として試験掘りで判断する方法があります。

土の種類

素掘り

推定N値

推定長期許容地耐力

粘性土

鉄筋を容易に差し込むことができる

2以下

2以下

シャベルで容易に掘れる

2〜4

3

シャベルに力を入れて掘る

4〜8

5

シャベルを強く踏んでようやく掘れる

8〜15

10

つるはしが必要

15以上

20

砂質

孔壁が崩れやすく、深い足跡ができる

5以下

3以下

シャベルで容易に掘れる

5〜10

5

シャベルに力を入れて掘る

10〜20

10

シャベルを強く踏んでようやく掘れる

20〜30

20

つるはしが必要

30以上

30


最近では家を建てるときにスェーデン式サウンディング調査(SS試験)と呼ばれる簡単な地質調査を行います。最近では家を建てるときにスェーデン式サウンディング調査(SS試験)と呼ばれる簡単な地質調査を行います。

これは地面にロッドと呼ばれる杭を刺し、これにおもりを載せ沈下量を測定し地耐力を計測する方法です。100kgまでのおもりで自然沈下しなければロッドに回転をあたえていき25センチ沈下するごとの回転数により地耐力を測定します。

回転数が多ければ多いほど硬い地盤といえます。一般に一宅地で3〜4箇所程度調査します。


この調査のデーターを基に基礎の設計を行います。また、軟弱地盤の場合には必要地耐力を確保するために地盤改良を行います。

この調査のデーターを基に基礎の設計を行います。また、軟弱地盤の場合には必要地耐力を確保するために地盤改良を行います。


SS試験
SS試験による基礎選定のための基本的なフローチャート



■軟弱地盤の見分け方

木造住宅などの小規模住宅では地表面から2m程度の地盤の強さが重要です。これは地形の様子や周辺の植生などからも推測することができます。


 

地形的特長と土地利用

予想される
地盤状況

地盤としての
良否

谷底平野

周辺が山で囲まれている、小川や水路が多く湿地帯や水田

かなり深くまできわめて軟弱

×

扇状地

山地から平野部にぬける間の傾斜面を有する扇状の地形、畑、果樹園

ローム、砂レキなどからなる良質な地盤、ただし伏流水に注意

自然堤防

現・旧河川の流路沿いの微高地(0.5〜3m)昔からの集落がある 畑

ローム、砂レキ等からなる良好な地盤

後背湿地

自然堤防や砂丘の後ろにある水田

きわめて軟弱

×

湿地

低地、排水不良地、湧水付近、旧河川、盛土をした宅地、荒地

同上

×

河原

現河道の流路沿い、荒地、畑水田

腐植土とレキ質土のサンドイッチ構造

×

デルタ

河川の河口部、起伏に乏しい、水田

きわめて軟弱、液状化の恐れあり

×

砂州

海岸、湖岸沿、林、畑、荒地、集落

砂地盤、液状化に注意

丘陵地

地表面が平坦な台地、宅地

ローム、硬粘土、レキ地盤

山地

山、切土等の造成地

軟岩、地すべりに注意

急斜面、造成地

崩れた土で構成される、がけ崩れ、地すべり

×

○ 適 △注意 ×対策工法必要


また地名に「田、稲、川、橋、水」など水にまつわる地名や「蓮、蒲、芦」など水辺の植物のつく地名、「鷺、鶴、亀、鵜」など水辺の動物のつく地名、「池、沼、沢、汲、渋、溝、洲、潟、泥」などサンズイのつく地名なども軟弱地盤の恐れがあります。




■基礎

測定した地耐力により基礎を設計します。

●地盤の強さにより基礎の形状が決められています(告示1371)

許容応力度(kN/u)

基礎形式

20未満

杭基礎

20〜30未満

杭基礎またはベタ基礎

30以上

杭基礎、ベタ基礎、布基礎


布基礎 ベタ基礎

●布基礎の底盤幅の最低値(告示1371)

地盤の許容応力度
(kN/u)

底盤幅(cm)

木造、鉄骨造、その他重量の小さな建築物

その他の建築物

平屋建て

二階建て

30〜50未満

30

45

60

50〜70未満

24

36

45

70以上

18

24

30




■地盤補強

前述の直接基礎だけでは沈下の懸念がある場合地盤補強を行います。住宅など小規模建物の地盤補強には「表層地盤改良」「柱状改良」「小口径交換杭」などがあります。


表層地盤改良

@ 表層地盤改良

 

基礎下の表層1m程度の土と固化剤を混ぜて人工的に固く均一な地盤を作ります。軟弱地盤が比較的表面の場合有効です。

 

柱状改良

A 柱状改良

 

土とミルクセメントを混ぜて土の中に柱状体(直径40〜60センチ程度)を何本か作り、その上に基礎を作り家を支えます。杭の摩擦抵抗により沈下を防ぎます。

 

小口径交換杭

B 小口径交換杭

 

支持層まで口径10センチ程度の鋼管を1メートル程度の間隔で何本か打ち込みます。杭が支持層に刺さることで、その上の家を支えます。

 


■ 地盤自己診断チェックシート
(参考 地盤保障検査協会)

新築や建替えをお考えの皆様がご自分でできる地盤チェックシートです。
YESが3〜5以上あったら不同沈下の可能性がありますので地盤調査が必要です。