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わが国で最も多い木造住宅。その独特な組み方、仕口や継ぎ手の形状、加工技術は巧みの技の極めであり日本の伝統工芸技術ともいえるでしょう。その柱と梁による建て方工法はわが国の夏の高温多湿に重きをおいた開放的な住まい造りから発展したものです。すなわち壁を少なくし障子などの建具により、広く風通しの良い住まい造りが、今日あるわが国の木造住宅の根幹となっています。しかし、一方で、壁が少ないということは地震のときの横揺れに対して弱いということにもなります。
建築基準法では木造住宅に対する耐震性を一定基準以上に規定しています。この基準は大地震が起こるたびに改正され、より安全性の高い建物へと推移しています。すなわち過去の基準法で建てられた住宅は現行の耐震基準を満たしておらず倒壊の危険度の高い建物といえるのです。 |
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