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悪徳リフォームにあわないために

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先日、埼玉県富士見市で認知症(痴呆症)の姉妹宅が訪問販売により必要のないリフォーム工事を行い法外な金額を払い続け結果、自宅の差し押さえ寸前で発覚しマスコミの話題となりました。以後、悪徳リフォームの問題が表面化し、先日ついに詐欺による逮捕者まで出る事態となりました。
しかし、このような悪徳リフォームの被害は最近始まったことではなく、もう10年以上も前から強引な訪問販売についての苦情は多発していました。これら訪問販売によるリフォーム会社の営業マンの多くは「契約社員」と呼ばれ契約金額による歩合制で報酬を得ています。よって、契約金額が多ければ多いほど彼らの収入も多くなるため工事に適正金額などなく取れるところからはより多くの金額を搾取することが彼らの本音です。

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訪問リフォームのきっかけは「屋根瓦がずれています。割れています」、「外壁、基礎にひびが入っています」、「排水枡にひびが入っています」などと言い無料点検と称し家に上がりこみ「柱が腐っている」「雨漏れしている」「シロアリが発生している」などと偽り「このままでは家がつぶれる」と不安感をあおり、最終的に不必要なリフォーム契約を結びます。また「モニタールームとして使わせていただければお安くします」などと言い、もともと法外な見積もり金額を大幅値引きし、さも格安で契約したように見せ、実際には適正価格よりも高い工事金額で契約を結ぶことも悪徳リフォームの常套手段の一つです。


このような悪徳リフォームの被害者の多くは高齢者ですが、必ずしも高齢者だけに限ったことではなく若い方々にも被害がみられます。また、一度被害にあうと懲りて二度とあわないかというと必ずしもそうでもなく、このような訪問販売に落ちやすい人は二度、三度と被害にあいやすい傾向にあります。実際に業界では訪問販売に落ちた人のリストが流通していて、このリストをもとに悪徳リフォーム営業マンが訪問販売を続けているとも言われています。冒頭の埼玉県の例でも被害者には被害にあっているという意識はまったくなく二度、三度と進められるままに不必要なリフォーム工事を行っていました。

このような悪徳リフォームが横行する背景には1件あたり500万円以下の建築工事のみを行う業者は建設業の資格は必要ないという建設業法自体に問題があります。すなわち建築の知識やノウハウ、経験のまったくない者が今日からでも「リフォーム会社」と称して看板を上げることが可能だということが悪徳リフォーム会社を増長させている原因のひとつです。

さて、このような悪徳リフォームにだまされないためにはどうしたらよいでしょうか。
まずリフォームの訪問販売自体を疑ってかかることです。もちろん世間には良心的なリフォーム訪問販売業者も多数あると思いますが、住まい手の不安感をあおるような業者、契約を急ぐような業者、大幅な値引きやサービスを強調するような業者、断っても何度でも来る業者、契約するまで帰らない業者などは要注意です。決してその場で契約せずに冷静に判断する時間をおくことが重要です。


また業者の勧めるリフォームを行うにしてもはたして先方の提示する金額が適正価格かどうかを判断するために他の数社に合見積もりを掛けることも有効です。それによりこの工事の適正価格がおのずとわかり、はたしてそのリフォーム会社が良心的な業者かどうかの見極めができるようになります。

訪問販売による契約は8日以内であれば解除できるというクーリングオフという制度があります。悪徳業者はこの制度を利用させないために契約後直ちに材料を納入したり、工事にかかろうとします。一度工事に着手しますと契約解除の手続きは難しくなるため万が一契約しても8日以後の工事着手とするようにしてください。

最近テレビでリフォーム番組が多く放映されリフォームブームとなっています。また、リサイクルという資源の有効活用からも今後リフォームは増えることと思います。しかしこのような悪徳リフォームが横行している現況下では行政もリフォーム会社に一定の水準を要求する必要があるのではないでしょうか。

 

もしも万が一リフォームのトラブルにあったら下記にご相談してください。
(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
03−3556−5147 http://www.chord.or.jp/
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